木風舎 自然を感じるネイチュアリングスクール

木風舎日記


なんて美しい森なんだろう。。

06月22日

「青い森」に行って来ました。

青森県・蔦温泉周辺。

そこには予想以上に美しい森、そしてたしかにここでなければ出会えない、他のどこの森にもない風景が、広がっていました。

蔦温泉の裏手に広がる、六つの沼を巡る遊歩道。

旅館の脇から森に入り、最初の「ひょうたん沼」があらわれた途端に、その見事さに思わず目を奪われてしまいました。

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大きなブナ、トチノキ、カツラの巨樹たちが次々と現れて、そのたびに歩みは遅々として進みません^^;

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(湖面に緑を映す菅沼)

しかし、それもほんのプロローグに過ぎないことを、そのあとで実感しました。

メインの歩道から分かれ、未整備の小径に入ると・・

何という風景でしょう!・・・シダ、シダ、シダ。。

柔らかなシダの絨毯が、立派なカツラやトチノキ、ブナの林床に広がっています。

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(この写真は大野浩氏提供)

地面が、普段ブナの森で見慣れた笹で覆われてなく、
鮮やかな緑色のシダだというだけで、こんなにも色彩が変わるものなのでしょうか。。

地面も、葉の繁る空間も、見上げる木の間越しの光も、すべて鮮やかな緑色。

緑を昔から「青」といい、青森県は「青い森」からきているという・・

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柔らかなシダの地面は、やさしく吹く風にそよいで、ときおり波打つようです。

このシダの中にダイビングしたら、ふんわりと受け止めてくれそうな。。

斜面の下から見上げても、同じ高さで眺めても、上から俯瞰しても、その造形美は飽きることがありません。

全国の美しい風景を見るのが仕事のような私でも、興奮してろくに写真も撮れないありさまです^^;

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森を形容するのに、いろいろな言葉があると思います。

荘厳な森、深い森、豊かな森・・

この森を形容できるのは・・「美しい森」・・ただこの一言しか思い浮かびません。

大正時代の紀行作家・大町桂月は、全国を旅した末に、このシダに敷き詰められた森を見て、ここを生涯の住処と定めたそうです。

環境省のある国立公園レンジャーは、退官後の著書の中で、この森を「日本一美しい森」と表現したそうです。

どちらも、とてもわかる気がします。。

全国に森多しといえども、この風景は、たしかにこの周辺にしかありません。

はるばるここまで来てよかった。。しみじみと実感しました。

あと半月早くても、このシダは開ききっていないでしょう。

あと半月遅かったら、開いたばかりのシダの柔らかさは、違うものになってしまうでしょう。

「青い森」を感じるのなら、今がベストシーズンなのです。

その後、微妙な緑や青の沼に感動し、翌日の赤沼周辺の遺伝子保存林も、おとな5〜6人でやっと届くような幹回りのブナが次々と当たり前のように現れるのに、驚きの連続でした。

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さらに、今回の旅をとてもいい印象にしてくれたのが、蔦温泉の宿。

東北の温泉宿に泊まられた方は、「温泉はいいんだけど、食事が・・」という経験をされた方も多いのではないでしょうか?

お決まりのような品揃い、どれも濃くて甘辛い醤油味の味付け・・

僕も正直言って、そんな先入観を抱きながら向かったのですが・・見事に違いました!

昼頃到着して、まず宿の食堂で昼食を、ということで食堂に案内されたのですが・・

行くまでは、国道に近い、バス停もある温泉宿ということで、正直、観光バスの団体が入れ替わり立ち代りドヤドヤと入って、メニューは親子丼にラーメン、カレー、山菜そば・・なんていう雰囲気を想像していたんです^^;

全然違いましたぁ!^^ゞ

静かな佇まいの食堂は、大きな窓越しに緑が映えて、とても落ち着いた気分に浸れます。

私は「稲庭うどん(冷)」を頼んだのですが、
(青森に来たのに、何で秋田の稲庭うどんなんだぁー!という突っ込みは入れないでくださいね^^;
稲庭うどんの気分だったんです^^ゞ)

揚げたてのおいしい天ぷらが添えられて、つゆのダシも洗練されていて、満足でした^^

これなら夕食も大いに期待できる!と思ったのですが、まさに期待にたがわない内容でした。

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この品々に、さらに岩魚の塩焼きと、掘りたてのタケノコの炭火焼、山芋鍋がつくのですが、とくに宿の方が今日掘られたタケノコを炭火で焼いたものが、タケノコの香りと甘味が生きていて、印象的でした。

(「八甲田おろし・大吟醸」という地酒も、とても香りが良かったです^^)

そして、泊まったのは大正時代の建物をそのまま使った本館。

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JRの駅に貼られた吉永小百合さんのポスターで、ご記憶のある方もいらっしゃるかも。

湯上りのひとときを、夕方の風に吹かれながら、大正ノスタルジーに浸る・・なんていう雰囲気です。

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吉田拓郎が「旅の宿」を作詞したのも、この宿だったとか・・

この日は聴けませんでしたが、夕方や朝にはアカショウビンの声、夜にはトラツグミの声を、部屋に居ながらにして聴くことができるそうです。

でも、部屋は大正ノスタルジーで良しとして、トイレと洗面所だけは、やっぱり新しいのがいいなぁ。。と思ってしまう私は、廊下を通ってすぐ隣の、温泉のある建物には、とても快適で新しいトイレと洗面所があることに、感激^^

こんなこともあって、滞在はとても快適です。

温泉は、昔からの建物で、時間によって男女が入れ替わる「久安の湯」と、新しい「泉響の湯」の2箇所。

久安の湯は、ちょうど屋根が新しく吹きかえられたばかりで、木(青森ヒバかな?)の香りが、かなり離れたところまでも、心地よく漂っていました。

泉響の湯も、新しいとはいえ、木をふんだんに使った、天井の高い風格ある造りで、ゆったりした気分でくつろぐことができます。

どちらも、温泉は浴槽の直下から、直接湧き出しています。

無色透明ですが、確実に「温泉だなぁ」と感じる泉質で、もちろん掛け流し。

部屋も料理も温泉も、そして働いていらっしゃる方の応対も、とても気持ちの良い宿でした。

また来年も、歩くコースを少しだけ変えて、開催したいと思っています。

案内してくださった大野さん、参加された皆さん、本当にありがとうございました。


木風舎 | 2009年06月22日 23時02分
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